日付を予想する


inklingが「Date Markets」という新しいタイプの予測市場のテストを行っています。


Date Markets(inklingのブログより)
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予測テーマとしては、ある事象が起きるか起きないか、といった二者択一のタイプが一般的です。この派生として、選挙において複数の立候補者から誰が当選するかを予測するといった形式があります。この他に、明日の日経平均株価をずばり数字で予測する、といった聞き方もあります。


inklingが利用者の声を集めてみると「日付を予測する」というニーズが思いのほか多いそうです。確かに企業ユースを考えるとありそうな設定です。


例えば、ある製品の発売日を予測する場合、これまでは主に以下のような二通りのやり方がありました。

この製品は4月15日までに発売されるか?

特定の日付を指定して、その日までにイベントが発生するか否かを予測するものです。
ただ、このやり方の場合、ある程度日付を絞り込んで予測テーマを設定する必要がある上、とても大雑把なAll or nothingの結果しか得られません。もう少し具体的に「何日に発売されるか」を知りたい場合には不向きです。

この製品は何日に発売されるか?

複数の選択候補を提示して、どれが発生するかを予測するものです。例えば、1日、2日、3日といった具合に選択候補を並べます。
この場合、かなり具体的にイベントの発生を指定できますが、選択肢が多くなると煩雑になりがちです。2〜3つの候補から選ぶのならともかく、これが10も20もあったら大変です。そうすると、事前にある程度の「読み」が必要になります。


そこで考えられたのが、「日付を予測する」というタイプです。


選択肢には「After May 10, 2007」(2007年5月10日以降)と「Before May 10, 2007」(2007年5月10日以前)という二つが提示されています。参加者はこの仮想証券を売買するわけですが、これまでのように仮想証券の「価格」が変化するのではなく、「日付」が変化します。例えば、「After May 10, 2007」に「買い」を入れると、5月10日以降にイベントが発生するだろう、という予測を打ち出していることになるので、この日付が後ろにずれていきます。inkling的に言うと、5株購入すれば「5月11日以降」に、20株購入すれば「5月14日以降」というように日付が変化します。
まだ、テスト中とのことで私たちが予測テーマを設定できるpublic marketでは利用できないようです。


これを応用すれば時刻の予測などもできそうですね。