参院選総合情報サイトがレイアウト一新


参院選予測市場を運営している「Sangi.in」がレイアウトを一新しました。シンプルで見やすく好感が持てるデザインです。画面右側には議席獲得数予測のチャートと最新の約定価格・時間が表示されています。



カッコいいロゴも登場。こういうのって案外大事ですよね。


不具合の修正等


参院選の獲得議席数をテーマとした予測市場も同じくリニューアルされています。約定がうまくいかなかったり、膨大な株数の発注ができてしまったり、といくつかシステム上、制度設計上のトラブルも散見されましたが、徐々に修正も進んでいるようです。こういうところはスピード感が大事ですよね。資産総額の算出ロジックについては未だ不明な部分がありますが、このあたりのドキュメントも段々と整備されていくものと期待しています。


今回修正された(と思われる)主な不具合、制度設計は以下のとおりです。

  • 注文は売買とも100株までに
    • 手持ち資産額に関わらず大量の空売り注文ができてしまっていた問題。これまでは100万株を超える注文も可能になっていたものを修正。
  • 空売り担保金の改定
    • 当初、空売りには株式の代金分+10,000円が担保として必要とされていましたが、「株式の代金分担保金が別途必要」というルールに変更。
  • 発注可能価格(チェックロジック)の修正
    • もともとルールでは発注可能な価格を「1円から121円」と設定していましたが、実際には122円の注文が板情報にも出てしまっていました。これらを不正注文として弾くように修正。


ちなみに、議席数を予測するということは、理論上の株価は0円から121円(獲得議席数が0から121議席)まで変化するはずですが、値段の設定は1円から121円までとなっています。0円で発注できるとなると発生する様々な問題を回避するための制度設計と考えられます(実際に起こりうる確率は非常に低いでしょうし)。

ここまでの取引状況


実際の予測市場の動きについては山口先生のブログなどで随時報告されているようなのでここでは簡単に。7月12日早朝の時点では与党株が62円、野党株が63円と若干理論株価を上回る水準で推移しています。もっとも、予測市場が開設された当初に比べると取引量も少なめで、落ち着いている感じです。市場運営者との間でセットを売買できることによる裁定取引の存在も、価格変動の少なさに影響を与えている一つの要因と思われます。



本日はいよいよ参議院選挙の公示日です。選挙の争点となりそうな話題も豊富(?)で今後の展開がどうなるのか楽しみです。

投票エージェント

さて、佐藤研究室の参議院選挙総合情報サイトでは「投票エージェント」なる仕組みも始まりました。こちらは予測市場とは関係なく、ウェブ上で簡単な質問に答えていくと自分と同じような考えを持つ候補者や政党が誰かという情報を提供してくれるものです。



このような感じの質問が全部で16個用意されています。同じアンケートを立候補予定者にも予め行っており、それらの回答と比較して考え方が似ている候補者や政党を導き出す、というものです。直接話を聞く機会がない、マニフェストを見てもよくわからない、というケースも多く、こうした投票支援の仕組みはとても便利だと感じます。


ちなみに毎日新聞でも「毎日ボートマッチ『えらぼーと』」という、これまた絶妙なネーミングのサービスを提供しています。前述の投票エージェントと全く同じ仕組みのもので、こちらは全21問のアンケートに答えると候補者の回答との「近さ」が数値で分かり、候補者間の考え方の違いも知ることができるというものです。こちらも事前に候補者に対してアンケートを行った結果をもとにしています。



えらぼーと」はFlashを巧みにつかった非常に優れたユーザインターフェースを採用しており、誰もがわかりやすく利用できるようになっています。公示日以降に改めてデータを更新するとのこと。